おつかれさまです、ケビすけです
今回は公害防止管理者(騒音・振動)取得まで自身が行った勉強方法について紹介します
仕事の合間に勉強する方のご参考になれば幸いです
認定講習会を受講して受験する方法もありますが、本記事では国家試験受験の手順を前提とします
公害防止管理者(騒音・振動)の勉強を始める前の私のステータスを参考までに記載します
公害防止管理者試験では振動と騒音はセットで出題されます
当初は何故セットなのか不思議に思っていましたが、勉強を始めると意味合いは同じです
騒音については当ブログにて解説しておりますので、興味があればご参考ください
騒音・振動は、プラント関係者にとって知っておくべき知識が多く含まれています
日々の業務では、原理を理解することでより精度の高い改善策が考えられるようになります
公害防止管理者といえば大気、水質が挙げられますが、騒音・振動の取得もおすすめします
本ブログでは他に技術系がとっておくべき資格も紹介しておりますので、ご参考ください
騒音・振動関係公害防止管理者とは
特定工場(製造業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業)では公害防止管理者の設置が必要です
特定工場の中でも「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律施行令」により定められた騒音発生施設、振動発生施設を有する場合、騒音・振動の有資格者が公害防止管理者に選任されます
(出典:e-gov 法律検索)
公害防止管理者の主な業務は、公害発生施設・公害防止施設の維持管理です
その中でも騒音・振動における公害防止管理者の業務内容について以下にまとめました
騒音・振動関係公害防止管理者を取得するメリット
公害防止管理者の設置が義務付けられて工場では有資格者が必須です
設置義務のない工場でも、私は技術者がとっておくべき資格のひとつと考えます
資格取得を経て、「取得して良かった」と思えたメリットについてまとめました
特に回転機器を整備する際、工場の人より専門業者の方が知識・経験があります
プラント技術者にとって、実用的な資格ですので、資格取得をご検討してはいかがでしょうか
試験の難易度
参考までに直近の2023年度は受験者数1,267人に対して26.5%でした(※免除申請含む)
※出典:一般社団法人産業環境管理協会
免除申請なし(全科目はじめての受験)を対象とすると受験者数671人に対し8.6%です
数字だけ見ると、合格率は少なく、難易度が高いように思えます
一方で、免除申請あり(前回試験で科目合格がある)だけでは受験者数596人に対して46.6%です
科目合格が適用される資格ですので、最長3年間は合格科目の受験を免除できます
私自身は、騒音・振動以外に大気1種を所有しているため公害総論は免除されました
公害総論は全ての試験区分(大気1種、水質1種など)で共通の試験科目です
他の試験区分の資格を有している方は、公害総論は永久に免除申請できます
試験科目について
騒音・振動の試験科目は3科目で、マーク方式でそれぞれマーク方式で解答します
① 公害総論
公害防止概論は全ての試験区分で共通の試験科目です
騒音・振動に限らず、公害防止管理者全般について出題されます
過去5年分の少なくとも2回は解いておけば、合格点に十分届きます
- 環境基本法及び環境関連法規の概要に関すること
- 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律体系に関すること
- 環境問題全般に関すること
- 環境管理手法に関すること
- 国際環境協力に関すること
過去問を何回も解いてパターンを頭に染みこませるに尽きます
テキストを読むことも大事でですが、問題に触れることが大事です
➁ 騒音・振動概論
騒音・振動の原理・原則について問われる科目です
全体的に計算問題が多いところです
dBの和と差の算出方法、騒音と振動の周波数補正については必須です
直近の苦情件数の推移や、発生源の比率が聞かれることが多いです
試験年度で解答が異なることがあるので、最後に環境省のHPでチェックしておきましょう
※参照リンク:環境省HP
<騒音・振動共通>
- dB についての計算に関すること
- 低周波音に関すること
<騒音関係>
- 騒音対策のための法規制に関すること
- 騒音公害の現状と施策に関すること
- 主要な騒音発生源に関すること
- 騒音の感覚に関すること
- 騒音の影響・評価と基準に関すること
- 音の性質に関すること
<振動関係>
- 振動対策のための法規制に関すること
- 振動公害の現状と施策に関すること
- 主要な振動発生源に関すること
- 振動の感覚及び評価に関すること
- 振動の影響に関すること
- 振動の性質に関すること
過去問を何回も解いて計算問題の慣れることが必要です
初心者には覚えることが多いですので、過去問とテキストの両方で理解を深めましょう
2023年度は耳の構造が出たため、試験中焦りました
騒音・振動特論
測定方法や騒音・振動防止技術など実務的な内容が問われる科目です
騒音計や周波数測定器、振動計の原理についてよく理解しておきましょう
計算問題など騒音・振動概論の知識がないと解けない問題がおおいです
音・振動概論の計算問題はしっかり勉強しておきましょう
<騒音関係>
- 騒音防止技術に関すること
- 騒音の測定技術に関すること
<振動関係>
- 振動防止技術に関すること
- 振動の測定技術に関すること
騒音・振動概論と同様に手を動かさないと覚えることはできません
実務的な内容なので、騒音・振動概論に比べるとイメージがTぐきやすい科目です
資格試験におすすめの書籍
私が公害防止管理者(騒音・振動)を受験するにあたり、参考にした書籍2冊を紹介します
「公害防止管理者等国家試験 騒音・振動関係 重要ポイント&精選問題集」
出題傾向の高い内容をまとめた一冊で、最低限必要な内容を学ぶことができます
重要ポイントと合わせて、頻出の過去問題も入っているので、理解を深めやすい構成となっています
騒音・振動の書籍は相当限られますが、限られた時間の中で勉強するにはおすすめです
他試験区分と共通の公害総論のみを勉強したい方は、同シリーズで出版されています
「公害防止管理者等国家試験 正解とヒント 騒音・振動関係」
過去5年分の問題が収録されている一冊です
実際に問題を解いてみないことには覚えることはできませんので必須の書籍です
特に「ヒント」の項目は試験に役立つ情報が記載されています
一般社団法人産業環境管理協会のHPにも過去問は掲載されていますが、解答のみです
解答のみでえもよければ、活用できるのでご参考に
※参考:一般社団法人産業環境管理協会HP 一般国家試験 / 国家試験の問題と正解
勉強方法と時間
私の場合、騒音・振動に関する知識は初心者レベルからのスタートでした
合格に至った勉強の流れを以下に整理しましたのでご参考ください
① 重要ポイント&精選問題集を1周ざっと読み、言葉に慣れる
※すぐに忘れるので熟読しすぎないことがポイントです
➁ 正解とヒントで過去問を解いてみて、わからなかった項目は即解説をチェック
③ 重要ポイント&精選問題集の2周目で理解不足なとこを熟読
※理解できていたところも流し見はしておく
④ 再度、正解とヒントで過去問を解いてみて、間違えやすいところを項目をチェック
⑤ ③、④を繰り返し、試験前日に最後に書く本を1周して試験に臨む
出題される問題には計算問題も多くあります(常用対数が多く使われます)
問題を解いて、テキストを見るをひたすら繰り返すことが合格への近道だと思います
テキストはインプット、過去問でアウトプットのイメージです
他の資格試験でも使える勉強方法なので、是非活用ください
試験日前日と当日の心構え
試験日前日は過去問を時間を計って解き、間違った箇所を解説とテキストで復習します
不安なところがあればテキストで読み、不安をなくすことに努めます
最後にテキストにさっと目を通して、良く寝ることです
※試験場所は主要都市が多いので、地方お住まいの方は前泊するか早起きしないといけません
試験当日は、ぎりぎりまで試験科目の箇所をテキストでおさらいしましょう
dBの和・差、周波数の補正値は間違うと全ての計算がずれてしまいます
テスト開始と同時に問題紙の空白箇所にメモしておくことをおすすめします
とりあえず、ぎりぎりまで勉強することが大事です
勉強も大事ですが、まず大事なことは次の2つです
①写真付きの受験票を持っていること、➁試験時間15分前に座っていること
※実際に受験票を忘れてしまう人は何人もいます
まとめ
騒音・振動公害防止管理者と試験について記事にしました
プラント従事者にとって、回転機器は欠かせないので、実務に十分役立つと思います
難しいと思われる資格ですが、科目合格が適用されますので徐々に合格する計画でも構いません
是非、興味があればご検討してはいかがでしょうか
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