プラントエンジニアでも失敗例として多い機器据付レベルの基準について記事にしました
機器据付レベルの基準を間違えると据付時に取り合い箇所が合わない、構造物が干渉するなど据付の際のトラブルになりかねません
(私の場合は、製作寸前にぎりぎり気付き、なんとかセーフでしたがヒヤッとしました)
この記事で言いたいことはただ一つです
基準点(高さ、位置)は明記しておくこと
基準点というのは見る人によっては変わるので注意しましょう
本ブログでは、プラントに関わるトラブルも紹介していますのでご参考になれば幸いです
高さを示す図面表記
機器配置図には高さ関係を示す表記として、FL、EL、GLをよく目にします
(その他、スラブレベルを示すSLもありますがプラント配置図では少ないです)
FL(フロアレベル):
文字通り、床面を基準としたレベルを表しています
EL(エレベーション):
プラント業界では基準点からのレベルを示していますが、土木業界では標高で使用されます
プラント図面では目にする機会が多いです
GL(グラウンドレベル):
地面を基準としたレベルを表しています
いずれも基準位置を示す表記であり、床面、基準点、地面のどこを基準にするかが異なります
基準高さは建設業界では重要です
以下のサイトで基準高さについてわかりやすく説明してくれていますのでご参考に
→『シビルサポートサイト』さん土木工事で使う【高さ】の『基準と種類』高さの色々を解説します!
各基準での注意点
高さ基準にはFL、EL、GLがあると記載しましたが、人によって解釈は異なります
FLでの注意点
FLでは、床面が水はけのため勾配をとっている場合もあるため、床面のどこを基準とするかで高さは変わります
床面が大きいところであれば、上流側と下流側のどちらで基準点を取るかで10mm変わることも
FLを基準にとる場合は、床面のどこを基準とするか共通の認識をもつようにしましょう
ELでの注意点
ELでは、基準点からの高さを示していますが、基準点が共通認識であるか確認しておく必要があります
私の場合、担当を受け継いで機器の設計を行っていた時のことです
図面がEL表記であったため、既に基準点が明確になっているものと思って進めておりました
が、現場確認をした際に、こちらの基準と先方の基準位置が異なり、数十mmずれていました
配管計画は一部やり直しですが、現地工事開始前で本当に良かったです
GLでの注意点
GLも同様に、地上と言っても高さが異なることがあります
斜面になっていたり、よく見れば段になっていることもあります
どこの地面を基準としているのか、確認が必要です
地面もFL同様にどこの地面が基準となっているのか、確認が必要です
失敗しない設計をするために
わかっていることでも、共通の認識がとれているかよく確認して、記録しておきましょう
後々言った言わなかったというところになると、無駄な時間だけが流れます
普通はここを基準にとるだろうという考えは危ないです
建築屋さんとか配管屋さん、設計屋さんで感覚が異なることもあります
関係する業者が多くなるほど、共通の基準点は明確にしておかないといけません
確認するくらいなら時間はかかりません
確認しなくて失敗して工事してしますと、余計に時間、お金、ストレスがかかります
失敗してしまったら
設計の段階でも気づかないとなれば、工事途中に気付くことになります
基準点を明確にしたうえで、相手側に合わせてもらうのが一般的です
自社に非があれば、配管を加工、削るなど現場に合わせた対応をするしかありません
ただし、変更することによるリスクを関係者で挙げないと二次災害に繋がります
失敗から学ぶことは多いですが、基準点の認識違いは避けたいです
最後に
![](https://kamayan-blog.com/wp-content/uploads/2023/05/money-2724241_1920-1024x692.jpg)
本記事では、配置設計のミスで痛い経験のある高さ基準についてまとめました
よく耳にするので自分はやらないと思っていても、案外やってしまいがちです
高さだけでなく、位置も同様に配置を決めるうえでは双方で基準を明確にする必要があります
図面が正しくても、基準がずれていれば全部きれいにずれちゃいます
お客様と共通の認識が取れているか、お互いが満足いくように、私のような初心者の方は確認するように心に留めておきましょう
私は失敗して、同じ失敗はしまいと成長することができました
失敗しても、前向きに考え、自分の成長に繋げることが大事です
つづく
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